• G・H・ミード『精神、自我、社会』(デューイ=ミード著作集6)、河村望訳、人間の科学社、1995年
  • 第三部まで読了。“Self”を「自我」と訳した場合、“Ego”はどうなるのかなと思っていたら「エゴ」だった(邦訳、p.218, 250)。また、self and self-consciousness という文は、律儀に「自我及び自己意識」と訳されている(p.211)。でも、ここでミードは、Self と Self-consciousness との類縁性を論じていたり、 Ego と“I”との類似性をほのめかしたりしているわけだから、そろそろ、それだとわかりにくい。いままではそれでとくに気にならなかった―― Self を「自我」と訳されても別にミードのいっていることの理解には困らないように思った――けれども。やはり Self は「自己」(とか「自身」とか「自ら」とか)、Ego は「自我」でよいのではないかなあ。という感じ。
  • また、「生霊」(邦訳、p.175,186)の原語は“double”。「分身」とかのほうが適切では。
  • あと、「一体化」(邦訳、p.210 ほか随所に)の原語は“identify”。どう訳すべきかまで考えると微妙なことばだが、とりあえず書いておく。