2004-06-01から1ヶ月間の記事一覧

ジョナサン・クレーリー『観察者の系譜』遠藤知己訳、十月社、1997年(原著1990年。92年版の全訳) その書評: ジェフリー・バッチェン「奴隷となった君主、観察される見物人:クレーリー『観察者の技術』について」、前川修訳: http://www.think-photo.net…

J・トールワルド『近代手術の開拓者』、尾方一郎訳、小学館、1996年(原著1957年の抄訳*1)(ISBN:4092510306) *1:講談社文庫に別訳あり。

SMOG:Supper,Drag City,2003(ASIN:B00008BL8F)

J・トールワルド『外科の夜明け』大野和基訳、小学館、1995年(原著1956年の抄訳*1) 消毒の発見; 一八四七年五月十五日、自分の責任において、ゼンメルワイスは自分が担当するウィーン総合病院の第一産科のドアに注意書きを貼った。それにはこう書かれてい…

以前ちょっとだけコメントした小沢牧子・中島浩籌『心を商品化する社会』を思うところあって*1検索。 2004年6月12日(土) 晴れ 著者らが危険視しているのは,個々の問題がすべて個人の内面の問 題にすりかえられることと,心理学が国家権力による国民のコント…

フーコーほか『ミシェル・フーコー 1926-1984:権力・知・歴史』、新評論、1984年 「権力について:『狂気の歴史』から『セクシュアリテの歴史』まで」(1984年) ――知と権力の関係についてのあなたの分析は、人文科学の例から出発して行われています。この…

フーコー『臨床医学の誕生:医学的まなざしの考古学』、神谷美恵子訳、みすず書房、1969年(原著1963年) 人間諸科学(sciences humaines): ‥‥あの空想家のランテナスは医学について一つの定義をこしらえた。それは短いものであるが、一つの歴史全体の重み…

フーコー『監獄の誕生:監視と処罰』、田村俶訳、新潮社、1977年(原著1975年) これも再読。こういう本を読むと、しばしば――フーコーの名とともに――語られる「規律・訓練社会から管理・監視社会へ」というような図式的な理解がふっとんでしまう。あるいは、…

アラン・ヤング『PTSDの医療人類学』、みすず書房、2001年(原著1995年) 思うところあって、ぱらぱらと再読。 立岩真也氏による紹介:http://www.arsvi.com/0w/ts02/2004012.htm こころの扉→いい本読みたい:http://www005.upp.so-net.ne.jp/d-nishi/book.h…

ミシェル・フーコーほか『フーコーの〈全体的なものと個的なもの〉』、三交社、1993年(1979年スタンフォード大学講演をもとにしたもの*1) 「個人にかんする政治テクノロジー」(1982年)とあわせて読もう。重複がたくさんあるので、なにが言われているか(…

http://d.hatena.ne.jp/contractio/20040616#1087360329 にて教えていただく; 北村明佳の錯視のページ:http://www.ritsumei.ac.jp/~akitaoka/index-j.html えーん。おもしろすぎ。

上野千鶴子・信田さよ子『結婚帝国女の岐れ道』、講談社、2004年 目次その他。

林田伸一「最盛期の絶対王政」、in 柴田三千雄ほか編『フランス史2:16世紀〜19世紀半ば』、山川出版社、1996年 既存の国家制度の拡充・再編とならんで、ルイ十四世の国家は新しい領域にも手をひろげた。これまでほとんど手をつけなかった、あるいは手をつけ…

フーコー「個人にかんする政治テクノロジー」(1982年) in ミシェル・フーコーほか『自己のテクノロジー:フーコー・セミナーの記録』田村俶・雲和子訳、岩波現代文庫(G116)、2004年(原著1988年、邦訳1990年の文庫版)、 幸福とは!その2: ドラマールの…

杉田俊介「『就職がこわい』がこわい」、5月26日、 「なんとなく=仕方ない」型フリーターの多くが、曖昧に続く雇用不安とアイデンティティ不安を一挙に解決してくれる「何か」が「いつか」自分たちの下へ突然訪れる日をひたすら受動的に夢見ている。その「…

本日のお勉強

宮崎哲哉「聖書ってこういう風に読めるんだ」(『キリスト教思想への招待』書評) 「世界は神様によって創造された」「見ず知らずの他人を自分自身のように愛せ」「イエスが磔(はりつけ)になったお蔭(かげ)で、全人類は救われた」「やがて終末の日が訪れ…

田川建三『イエスという男』第二版[増補改訂版]、作品社、2004年(初版1980年) 著者による紹介。

石川准『見えないものと見えるもの』、シリーズケアをひらく、医学書院、2004年 著者ページにある目次。

白水浩信『ポリスとしての教育:教育的統治のアルケオロジー』、東京大学出版会、2004年 目次その他。 オテル・デイユ: なかには高額な料金を要求する産婆に頼ることができない貧しい娘たちも多く存在し、彼女らは「オテル・デイユ(l'H&ocirctel-Dieu)」…

田川建三『キリスト教思想への招待』、勁草書房、2004年 著者による紹介。目次あり。 シュピタールの話: ‥‥現代フランス語でも h&ocirctel は、「人(他人)を迎え入れる場所」という広い意味にも用いられる。市役所は、役人が居座ることを旨とする場所では…

小沢牧子・中島浩籌『心を商品化する社会:「心のケア」の危うさを問う』,洋泉社(新書y 112),2004年 著者二人の見解は肝心なところでくいちがい、ほとんど対立すらしているのだが、意外にわかりにくいかもしれない。 つづきはこちら:http://d.hatena.ne…

上で参照されているのは

Norman Kretzmann ed.The Cambridge History of Later Medieval Philosophy,Cambridge,1982

落合仁司『地中海の無限者:東西キリスト教の神-人間論』、勁草書房、1995年 微妙な本。カントールの集合論と神学を結びつけるアイディアの当否はよくわからないが、その他の部分では疑わしい断言が目立つ。参照されているのが邦語文献と英語文献だけ*1とい…

読み終わらない

田川建三[1997] 使徒的教父(Patres Apostolici): 伝統的な教会の考え方では、使徒自身の著作ではないが、使徒の直弟子で、使徒の権威を忠実に再現しているものをこう呼んでいる。むろん実際には、新約聖書に「使徒」自身の著作がないのと同様(パウロを別…

本日のBGM

Smog:Rain on Lens,Drag City,2001

田川建三『書物としての新約聖書』、勁草書房、1997年 目次; 序 第一章 正典化の歴史 一 はじめに 二 カノーン(正典)と「新約」 三 旧約聖書という矛盾 四 「異端」から正典がはじまった! 五 マルキオン以前の正典的権威 六 正典化を促進した諸異端 七 正…

W・イェーガー『初期キリスト教とパイデイア』、野町啓訳、筑摩書房(筑摩叢書30)、1964年(原著1961年) ハーバード大学における講義をもとにしたもの。よって(?)目次はなし。索引つき。