• 杉田俊介『フリーターにとって「自由」とは何か』、人文書院、2005年
  • 読了。意外に(?)おもしろかった。賛同できない箇所もあるし(たとえば、現状分析の箇所)、なにより著者がつぎつぎに視点を変えて議論を行うために、議論の目的や一貫した主張を読み取ろうとすると混乱する。でもこれは、いうなればアフォリズムというか、宣言や問いかけ、決心の集まりなのだろう。強い前提のもとに行われるそうした呼びかけによって、そう言わなければならない現実を(逆に)ごまかしなく指し示す。そういう本だと思う。