• 林真理『操作される生命:科学的言説の政治学』、NTT出版、2002年
  • 序章、第一章、第四章のみ読了。膨大な資料を駆使しているわりには結論がぱっとせず、違和感を覚える議論が少なくない(ex.事実と価値の区別[pp.52-60,64]、さらに両者を含みながら結論部で発展させられる自然/文化の区別[pp.287-93]など)不思議な書物。(少なくとも日本の)生命倫理学界隈にはこういう印象を与えるものがままあるが、これはどういうことなのだろうかと考えさせられた。個別に参考になる指摘やエピソードはあるのだが。
  • 問題の構造とは何か
  • 第一章 読み替えられる問題:脳死移植技術
    • 1. 脳死移植はなぜ「問題」となったか
    • 2. 科学的「事実」による「客観的」解決
    • 3. 「社会的合意」問題の解決
    • 4. 自己決定概念の拡張と尊重
  • 第二章 変わりゆく解釈:補助生殖技術
  • 第三章 禁止は歯止めになるのか:ヒトクローン技術
  • 第四章 生命科学・技術はどこへ行くのか:科学論の立場から
    • 1. 意思決定はいかに下されるのか
    • 2. 倫理学的言説はいかに機能するか
    • 3. 価値観の創造とテクノロジーの創造
  • むすびにかえて
  • 引用・参照文献
  • 索引