• 斎藤貴男『安心のファシズム:支配されたがる人びと』岩波書店岩波新書897)、2004年
  • 図書館もの。いろいろ資料が引かれていて勉強になる(以下参照)。ただ、「安心」や「ファシズム」、「支配されたがる人びと」についてはそれほど明示的に論じられておらず、そのせいかどうか、全体に散漫な印象を受ける。というか、こういう「語り口」だけに着目すると――つまり、誰が・いつ・どこで・誰に向って、そうした仕方で語るのか、という点を無視すると――「ニュースピーク」(215項以下)との区別がつかないとさえ言える*1

*1:それが悪い、といいたいわけではない。念のため。