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- 文部科学省『キャリア教育の推進に関する総合的調査研究協力者会議報告書:児童生徒一人一人の勤労観,職業観を育てるために(答申)』、2004年
- http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/023/toushin/04012801/002.htm
- via:笹川孝一「キャリアデザインの力」in 小宮山博仁・立田慶裕編[2004](参照)
- ここにも「自立」がいくども登場。ちなみに委員には玄田有史さんもいます。
- 第二章 キャリア教育の意義と内容
- 「キャリア」をどうとらえるか
「キャリア教育」とは何かを端的に言えば,「児童生徒一人一人の勤労観,職業観を育てる教育」である。「接続答申」では,「望ましい職業観・勤労観及び職業に関する知識や技能を身に付けさせるとともに,自己の個性を理解し,主体的に進路を選択する能力・態度を育てる教育」としている。「キャリア」は,生活や人生の中で,どのように「働くこと」を意味付けていくかという,人それぞれの生き方や価値観,勤労観,職業観などと深く結びつきながら,また,具体的な職業や職場などの選択・決定やその過程での諸経験を通して,個々人が時間をかけて徐々に積み上げ,創造していくものである。「キャリア」の形成にとって重要なのは,個々人が自分なりの確固とした勤労観,職業観を持ち,自らの責任で「キャリア」を選択・決定していくことができるよう必要な能力・態度を身につけていくことにある。とりわけ,初等中等教育段階では,キャリアが子どもたちの発達段階やその発達課題の達成と深くかかわりながら段階を追って発達していくこと,つまり,「キャリア発達」を支援していくことが重要となる。このことを踏まえ,本協力者会議においては,「キャリア教育」を「キャリア概念」に基づいて「児童生徒一人一人のキャリア発達を支援し,それぞれにふさわしいキャリアを形成していくために必要な意欲・態度や能力を育てる教育」ととらえている。