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- 田中智志・山名淳編著『教育人間論のルーマン:人間は〈教育〉できるのか』、勁草書房、2004年
- 出版社(目次あり):
- お買いもの。おもしろいし、ルーマンもっと読んでみよう、という気にさせてくれるのだけれど、最初のほうにあった一言(下線部)でちょっとだけつまづく。「ピュシス」概念についての注:
physis という言葉は、アリストテレスだけが使っているわけではないが、アリストテレスはこの言葉を「自分自身のうちに運動の原理をもつもの」という意味で用いている(伊東 1998*1 参照)。ハイデガーは、ピュシスとは「全体性として存在するものが自分を形成しつつ支配すること」であると規定している(Heidegger 1992:38f=1998:45f*2)。人がついつい影響される風土みたいなものである。(田中智志・山名淳「序章 ルーマンの教育システム論」)(p.3)
- 「間違い」ではないのだろうけれど、「言い当てている」ともいいがたい、微妙な説明、というか「これでよいのだろうか」というか。ささいな(違和感のみの)指摘で恐縮、と思いつつ。