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この時期にはこれ〔マキーヴァーやズナニエツキなどによる理論的体系化の企図〕と平行して社会心理学の分野でもデューイ、ミード、フロイド・オルポート、バーナード、ヤング等によって注目すべき種々の業績が提出されている。デューイは哲学者ながら社会心理学の必要を力説し、1922年の「人間性と行為」のなかで習慣の形成をもって人間の社会行為の中心をなすものと見てこれに対する衝動と知性の役割を検討したが、彼は知性の創造性を説くとともに、人間を受動的な環境の所産と見てきた従来の行動主義を斥けて、人間の行為に積極的な意義を与えたところに特徴がある。ミードは、1934年の「精神、自我および社会」のなかで精神そのものを社会の相互作用の所産とみなし、自我の社会的発生をも人間行為の分析によって説明しようと試みたが、彼は行動主義から出発しながら内部的観察を排除せず、行動を内外から綜合的に把握する方針を採用して、みずからこれを社会的行動主義と称したものであった。(p.189)