思うところあって、ぱらぱらと再読。

 訳者である中井久夫先生のあとがきを引用します。「私たちは、心的外傷とその治療を熱情をこめて語る実践者・ハーマンの『心的外傷と回復』と、PTSD概念を冷静に批判的に論じつつ米国における治療の必ずしもバラ色ではない実態を客観的に記すヤングの本書とを、同時に出版することを構想した。両者はともに必要と思われた。概念は批判的に導入されなければならない」*1精神医学史としても読むことができる本書からは、学ばされることが多かったです。分厚い本ですが、時間がなければ序説と訳者あとがきとを読むだけでも勉強になると思います。

ということで。矢幡なんとかさんなんかは、これを読んでれば、あんな困った本を出す気が起きなかったような気がしないでもないですが、どうですか?*2<なにが

*1:p.440

*2:ただし、本書ではハーマンに対する直接の言及は少ない。