ジュディ・チェンバレン[1977→1996]『精神病者自らの手で』、解放出版社

 本書は、精神医療とそれに代わるオルタナティヴについて患者の立場から記したものです。長い間、精神病の患者は、顔のない、声のない人間にすぎませんでした。私たちは、時には人間以下の怪物か、よくても専門家のサポートを得ながらようやく卑しい仕事を続け何とか暮らしを立てている哀れな障害者とみなされてきたのです。驚いたことには、世間の人々だけではなくて私たち自身も、このように自分自身をみなしてきました。‥‥(p.8)